こんな時、どうする?
(1)急遽お通夜に出ることになった場合
出先からお通夜に駆けつけることになった場合、基本的に服装は、その日着ていたものでかまいません。ただし、派手な色やデザインの服を着ていた時は、地味な服に着替えるように努力するか、どうしても用意できなかったことを関係者に伝えるようにしましょう。また、アクセサリーについては、ネクタイピンや結婚指輪以外の装飾品は外すようにします。職場から駆けつける場合、男性は黒いネクタイをすれば地味な背広の上下でもかまいません。もしものために、会社に黒いネクタイを常備しておくのも一手ですね。
(2)結婚式と葬儀が同じ日に重なったら
出席予定の結婚式と同じ日に家族や近い親戚に不幸があった場合、基本的には葬儀のほうを優先して手伝います。結婚披露宴のお料理や引き出物はキャンセルできないことも多いので、出席する場合と同額のご祝儀を包むようにしましょう。その際、主催者側には欠席理由を「都合により」などと伝え、不幸の話はしないのがマナーです。
ただし、葬儀が関係性の深くない知人のもので、結婚式が親族のものの場合は結婚式のほうを優先しましょう。
(3)結婚式に出席できなくなった場合
突然の仕事や体調不良などで、出席予定だった結婚式に出席できなくなることがあるかもしれません。その際も「礼儀をつくす」ように対応することが大切です。仮にそうなっても、結婚式や披露宴に招待してもらっているので、何らかの形でお祝いをしましょう。
返信はがきの段階での欠席の場合は、プレゼントでもご祝儀でもどちらでもよいとされています。この時期ならば、お祝いをする相場は、引出物やお料理の金額を引いた10,000円程度でしょう。
出欠を返信した後に欠席する場合、おおむね式の2週間以上前で、まだ料理や引出物のキャンセルがきく時期であれば、ご祝儀として包む予定だった金額の半額程度を、披露宴が行われる前に贈りましょう。結婚式直前の場合は、キャンセル料が発生してしまうため、包む予定だった金額と同額のご祝儀を贈ります。
(4)喪中の方へ年賀状を送ってしまったら
喪中とは知らず年賀状を出してしまった場合、まずは電話でお詫びするか、改めて寒中見舞いを出します。寒中見舞いは、寒い時期にお互いの近況を報告する挨拶状です。喪中の方に年賀状を出してしまった場合のお詫びは、「悲しみのさなかにいる方に、お祝いのはがきを出してしまい申し訳ありません」という内容になります。 具体的には「ご服喪の中とは存じ上げず、年始のごあいさつを申し上げてしまい大変失礼いたしました。故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます」など、お詫びと故人のご冥福をお祈りする言葉を書きます。その際、くれぐれも「賀」などのおめでたい字は避けましょう。
(5)お中元、お歳暮を贈りたい相手が喪中の場合
喪中は喪に服す期間であり、お祝いごとは控えるべきとされています。しかし、お中元やお歳暮は、普段からお世話になっている方に対して感謝の気持ちを込めて贈る、あいさつの贈りものであり、お祝いごとではありません。したがって、相手が喪中でも、お中元やお歳暮は贈っても失礼はありません。ただし、忌明け前なら時期をずらし、四十九日を過ぎた頃に「残暑見舞」や「寒中見舞」として贈るようにします。
残暑見舞いや寒中見舞いを贈る場合も、近くであれば直接お伺いし、遠方ならば遺族の方を慰める言葉を添えた手紙を出すのがよいでしょう。
反対に、こちらに不幸があった場合にも、四十九日を過ぎれば例年どおり、お中元やお歳暮を贈ることは問題ありません。
(6)贈りものが壊れて届いたら、贈り主に知らせるべき?
「届いた贈りものの包みを開けたら、中の品物が壊れていた」お店やデパートから配送されてきたものならば、そのような時はまずお客様窓口に電話をして相談しましょう。品物がどういう具合に壊れているのか、いつ受け取ったのか、受け取った後の保存状態などを伝えると、窓口のほうでメーカーや配送会社と連絡を取り、最善の方法をとってくれるはずです。
くれぐれも贈り主には余計な心配をかけないように、届いたものが壊れていたことは伝えないようにするのが心遣いです。